『塩狩峠』[ 鏡 ]46 近くの屋敷からきこえ……

近くの屋敷からきこえてくるオルガンに信夫は耳をすましていた。信夫には、オルガンを弾いているのが、なぜか大好きな根本芳子先生のような気がした。根本先生は色が白く、その細い目がやさしかった。えび茶色のはかまを胸高にしめて足早 … 続きを読む 『塩狩峠』[ 鏡 ]46 近くの屋敷からきこえ……